火災保険料が上がるのはなぜ? 2つの大きな理由と知っておきたい対策
近年、「火災保険料が上がっている」というニュースをよく耳にします。特に、多くの損害保険会社では、2024年10月以降の契約から保険料の改定(値上げ)が行われています。
なぜ、私たちの家を守る保険料が上がり続けているのでしょうか。その背景には、地球規模の「気候変動」と経済の「インフレ(物価高騰)」という、避けられない二つの大きな波があります。
ここでは、保険料高騰の構造的な理由を分かりやすく解説し、あわせて私たちに必要な対策をご紹介します。
🚨 理由1:自然災害の「激甚化」で保険金の支払いが急増している
火災保険料の上昇の最も大きな要因は、水害や風害といった自然災害が毎年、予測を超える規模で発生し、保険会社が支払う保険金の総額が大幅に増加していることです。
🌊 毎年起こる大規模災害
近年、日本では「一定規模の被害を及ぼす自然災害が毎年発生している状況」にあります。台風、豪雨、暴風雨などによる風災や水災の被害は、全国的に増加傾向を示しています。
この「リスクそのものの増大」が、保険料(将来の保険金支払いに充てる純保険料の部分)を押し上げる最大の要因です。
🏠 築年数が古い建物は特に高額に
建物の老朽化も、保険金支払いが増える一因です。築年数が古い建物、特に築30年以上の建物では、風災や雪災(雹災も含む)による事故で、より大きな損害につながりやすく、支払う保険金が高額になる傾向があります。
💰 理由2:建物の「修理費用」が高騰している
自然災害による損害が増えただけでなく、その損害を「直すための費用」そのものが、世界的なインフレの影響で高騰しています。
👷 1.資材費・人件費の上昇
建設工事における**資材費や人件費(労務費)**を示す指標が上昇傾向にあります。
例えば、修理に必要な瓦や木材などの資材価格が上昇している上、人手不足や高度な修理技術が必要になったことで、整備士や職人への工賃も上がっています。
保険会社は、将来の保険金支払いコスト(=修理代)の上昇を見込んで、あらかじめ保険料を高く設定する必要があるため、この修理費の高騰も保険料値上げの重要な背景となっています。
🗺️ 知っておきたい「水災リスクの細分化」とは
上記の値上げ要因に加え、火災保険の「水災補償」に関する大きな変更が行われました。これは、地域ごとの水災リスクをより正確に反映させようという、公平性を目的とした取り組みです。
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変更点:
これまで全国一律で評価されていた水災リスクが、地域(市区町村)ごとのリスクに応じて**5つの区分(1等地~5等地)**に細分化されました。 - 📈
影響:
これによriり、河川の氾濫リスクが高い地域(5等地など)にお住まいの方の保険料は上がる傾向にあります。逆に、水災リスクが低い地域(1等地など)では、保険料が安くなる可能性があります。
つまり、保険料が高くなるのは、単に保険会社が儲けるためではなく、
「増加した自然災害のリスク」と「高騰した修理費用」をカバーし、
かつ「リスクの公平性」を確保するために、必要不可欠な措置であると言えます。
💡 消費者が取るべき具体的な対策
保険料の高騰が続く時代においては、ご自身の契約内容を見直すことが最も重要です。
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自宅のリスクを確認する:
水災リスクの細分化が導入されたため、ご自宅が水災に対してどの程度リスクがあるのか、国土交通省のハザードマップなどで確認しましょう。リスクが低い場合は、保険料が下がる可能性もあります。 - 📝
補償内容の最適化:
- 水災補償が必要かどうか、自宅の立地(高台にあるか、浸水リスクがあるか)に応じて慎重に検討します。
- 家財保険の保険金額が、現在の物価や修理費用の上昇に見合っているかを確認しましょう。
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長期契約の再検討:
かつては長期契約の方が割安でしたが、改定後は保険期間や契約内容によってはそのメリットが変わる場合があります。更新の際は、保険期間をどうするかを含め、補償内容と保険料のバランスを再評価することが大切です。

